サンデル教授からの宿題

今日は院内研修をした。時間があって、いい機会になった。

さて、サンデル教授から宿題が寄せられた。以下、そのメールの一部を。

8月25日の講義に関して、サンデル先生から宿題が寄せられました。
サンデル先生の著書“これからの「正義」の話をしよう”の第一章を読むことです。
もちろん多くの方が既に読んでいらっしゃるかと思いますが、今一度読み込んでください。

講義は以下のような内容を予定しています。
■前半:日本の社会的・経済的状況を共同体主義個人主義の観点から考える日本の深刻な社会問題となっている百歳老人の行方不明、幼児虐待を題材にしながら議論を進めていく予定です。

■後半:オバマ政権になったアメリカ社会においての「善ありし正義」とは?オバマ登場をどう見るのか。さらには市場の道徳的限界などについても議論は発展していきます。

講義のスタートは、「日本人はディベートが本当に苦手なのか?」 という問いで始まる予定です。
どうか、皆さん奮って議論にご参加ください。

自分は医療者なこともあって、人命に関してはコミュタリアニズムに近い考えを持っているような気がする。百歳老人の行方不明にせよ、幼児虐待(ネグレクト含む)にせよ、個人情報の保護よりも人命や地域資源*1の確保を優先したいと考えている。ただ、具体的な方法が難しいかもしれない。
僕は、やや乱暴かもしれないのだけれど、後期高齢者世代の年金受給者に関しては生活保護受給者に近いくらいの本人確認をした方がいいと考えている。それが自由を制限すると考える高齢者がいようとも、それは「年金を受けない(減額される)」という選択の自由で補完できると思う。
悪意を認定する事はかなり難しい。だから「死亡」を自分で届けない限り書類上生き続けるという性善説に則った制度は、罰則をつくってもほぼ無意味だ。(脱税並みの気合いの入った対処をするなら別かもしれないけれど・・)

まぁ、そんな事を考えているわけです。

*1:年金財政など