態度表明社会はキーワードになるか

Twitterの代表機能のひとつ、フォロー、フォロワーの関係。
twitterは基本的にはミニブログとしての性格が強いんだけれど、retweetという機能に特徴がある。
retweetは、基本的には「コピペ」によって賛同を示すこと。


これによって、自分がフォローしている人のコメントを一瞬で「自分も!」と同調することが出来る。
つまり、うなずきくらいの手軽さで賛同を広めることができるのだ。
このことで、「口コミ」がtwitter上で実践されることになる。メールの転送よりもずっと手軽に。バズスタイルでのムーブメント形成がしやすくなる素地が出来たんだろうと思う。


しかもその「自分も!」は口コミよりも大規模に伝わる可能性が高い。また、その同調はWeb上でフォロワー全員に伝わるという性格上、社会的に受け入れられやすいことに対する同調、つまり「好きか嫌いか」という感情的な表現よりも「賛成か反対か」という社会性のある表現になるはずだ。


感情よりは意思表示、精神活動で言うと「情」よりも「意」が優先的に表現される社会。
そんな世の中になってきている。


そんな状況を指摘している機関や論文はないかと探していたら、
博報堂生活総合研究所が「態度表明社会」というキーワードで表現しようと試みていた。
http://seikatsusoken.jp/publication/detail.php?a_id=2989
キーワードのネーミングにはもう少し工夫が出来そうだなぁと思うけれど、
好き嫌いという感情での表現から、賛成と反対という態度での表現に変わるだろうという予測など、けっこう、いい線突いているんじゃないのかな、と思った。


例えば、環境に対する負荷が小さいアクションをしている人や企業体に対しては、
自分には実践できない場合は「好き」という気持ちは起きにくいが、「賛成」することはできる。
「賛成」している人や企業体に対してコミットすることで、自分の態度を表明するという流れになる。


つまり・・・。
自分に自信がある人/企業体は、積極的に自分のアクションを主張することで、そのアクションに「賛成」してくれる人/企業体を発見することが出来る、ということ。
人や企業体に対する性善説というか、裏を勘ぐらずに信じることが出来る人の方が、生きやすい世の中になるんだろう。


「情」より「意」が優先される社会、「知」はどんな関わり方をするようになるか。
ここから先の記述はしないで、自分の行動「意」で確かめてみようと思う。