コンコーダンス(調和)のこと

一昨年度から、継続的に2つの学会でコンコーダンス(調和)をテーマにしたワークショップを開いています。

僕は、今までの受療行動に関する2つの概念「コンプライアンス」と「アドヒアランス」に疑問を持っていました。
コンプライアンスアドヒアランスも、受療行動の到達点ではないと感じているからです。

コンコーダンスと表現するときには、患者の価値観やライフスタイルに医療の在り方が協調している状態を示します。
adhereの名刺形であるアドヒアランスよりも、患者の意思に主体のある表現です。

3月ごろから定期的に書こうと思っていた連載は、
コンコーダンス(調和)」に関する様々な角度からのコラムです。

今のところ、6月20日ごろの週刊医学会新聞にインタビュー記事が掲載される予定です。
また、7月ごろに、医学書院から書籍が刊行される予定です。
関連するワークショップも東京と大阪で開催される運びになりました。

患者の意思を尊重しようとしても、医療者は「モンスターペイシェントにはどう対応するのか」「患者の意思を尊重したら治療はうまくいかないのではないか」などの懸念をもつことがあるでしょう。
多くの場合は、医療者が適切なコミュニケーションの技術とコミュニケーションの時間を持っていれば、少なくとも対立関係にはならずに済むことでしょう。

そんなことを、これから少しずつ、このblogで紹介していきます。