「落書き心理」に関する研究のはなし

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「落書き心理」研究分析せよ 女子大生がプロジェクト 消去場所の経過観察

 
 なぜ、街中に落書きがあるのだろう−。そんな素朴な疑問を研究している宮城学院女子大学仙台市青葉区)の学生たちの活動が注目を集めている。彼女たちは、落書きを消去し、その経過を見守ることで、落書きが復活する場所、しない場所の傾向を分析、書く側の心理を読み取るというのだ。はたして、どんな活動をしているのだろうか。
 10月21日午前11時。1限目の授業を終えたばかりの同大心理行動科学科の学生15人とプロジェクトを受け持つ大橋智樹准教授が、青葉区内の商店街に集合した。事前に同区区民生活課から提供を受けた消去剤を手に、店舗端の壁にスプレーで描かれた文字や、壁に張り付けられたステッカーなどをタワシで除去する学生たち。作業は同区中央周辺の計4カ所で、約4時間にわたって行われ、仕上げに、地元の塗装業者から色合いの調合などをしてもらった上塗り液をローラーで塗ると、壁は元の景観を取り戻した。
 顔にゴーグルやマスクをしながら清掃作業を行う女子大生の集団に、通行人から「何をしているの」と声をかけられる場面も。目的が落書きの除去だと分かると「ありがたい。頑張って」とエールが送られた。清掃を終えた2年の木村ちひろさん(20)は「始まる前はきれいにできるか不安だったが、各方面からのサポートもあり、予想以上の結果が得られた」と満足げに話した。
 学生らによる「落書き研究プロジェクト」。そのきっかけは、学生らの“ちょっとした発見”だった。
 「心理学は机の上だけでは学べない」という心理行動科学科の方針に基づき、授業で大橋准教授が学生に対し、実際に街を歩いてみて不思議に思ったことを探すよう指示したところ、多くの学生が街中の“不思議”として報告してきたのが、落書きだった。
 落書きにはさまざまな形があること、色や大きさも千差万別であること、人目の多いところに多数存在すること…。話しあううちに次第に「なぜ落書きを書くのか」という根本的な疑問にたどり着いた。
 実は、過去に落書きの書き手の気持ちを心理学の見地から分析した論文はほとんどない。しかし、「それが逆に学生の挑戦心をかき立てたようだ」と大橋准教授はいう。
 さっそく昨年10月から約1カ月間、落書きの分布状況を調査。同区中央を中心に周辺を7つのブロックに分割し、3〜4人のグループに分かれて落書きの個数や形、色などを書きとめた。結果、落書きは計850カ所で発見され、人通りの多い国分町周辺では、単純な図柄が多いことなども分かった。大橋准教授は「短時間で作業を終えて立ち去ろうという心理が働くのだろう」と話す。
 今回の除去作業で消した場所は、今後、週3回のペースで学生が見回り、経過を観察していく。さらに、落書きが復活した場所としない場所の周辺状況の違いなどを書きとめていくことで、どんな環境が落書きを書こうとする気持ちを誘発するのかを判明させていきたいという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/194227/

こういう研究って面白いなぁと思う。
割れ窓理論の根幹に近付いている気がする。
こういう研究が、僕の居る業界でもできると、きっともっと素敵なことが起きるんだろうなぁ。
学生をけしかけてみようかしらん。