McGurk effect

明日はオープンキャンパス。少しだけ、McGurk effectについて触れる予定。
霊長類は視覚優位の生き物だから、コミュニケーションとか認知にも視覚優位のことは無視できない、のである。

イギリスの心理学者、ハリー・マガークとマクドナルドは、つぎのような実験を行った。まず、スクリーン上の人に「が、が・・・」と発音させる。そのフィルムを上映するときに画像の音声を消し、陰の声で「ば、ば・・・」という音声をスピーカから流す。この実験で被検者は「だ、だ・・・」と聞こえたと報告する。被検者に目を閉じるように指示すると、こんどは「ば、ば・・・」と聞こえたと報告する。この実験結果は、くちびるの動きという目で見た映像にだまされて、耳から入った音声が実際とは違った音声に聞こえたことを示した。「ば」と発音するときにはくちびるが合うはずなのに、スクリーン上に映し出されたくちびるは開いたままである。このために、くちびるを開いましたままで発音された音声へと解釈が変えられたのである。このように、視覚と聴覚が矛盾するとき、視覚に矛盾しないように聴覚の解釈が変えられてしまうことがしばしばある。

高校生たちが関心を持って聞いてくれればいいなぁ。
マガーク効果のことは、体験するとけっこうおもしろいから。*1

*1:youtubeで「マガーク効果」で調べると、今年1月ごろに放送された内容を参照できる、かも?