全日本リレー岩手チームに対しての意図

全日本リレー。
男子の皆さん、エントリーでミスってごめんなさい。
女子の皆さん、選手権クラス4位おめでとう!


男子のエントリーでミスがあったのは僕のミスです。
エントリー用紙を読んでも、補欠登録していないとダメとは気づかなかったです。


さて、今日は・・2週間前の合宿とリレーについて、僕の意図を書いておきます。
たぶん岩手県の人が見たら、「へぇーそんなことを考えていたんだ」と思うこともあるでしょう。
一方、岩手県の人以外にはつまんないと思います。あしからず。


合宿でツインO

合宿でツインOを組んだのはそれなりに理由があります。
僕は、ツインOはオリエンテーリングスキルアップにとても効果的なメニューだと考えています。
1.リレーで誰かについていく練習
誰かがレースするのを見つつ、自分のレースもするというのはリレーで誰かと一緒になったときの練習になります。ナビゲーション能力とリロケーション能力がかなり鍛えられます。
2.正置のタイミングを学ぶ練習
他の人のレースを見ると、正置するタイミングを学ぶことが出来ます。オリエンテーリングのミスの多くは、正置のし忘れや不完全な正置によって起きるのですが、どの程度の正置をどのタイミングで行えばルートミスになりやすいかということを、身をもって学ぶことが出来ます。
3.集中力を高める練習
誰かと一緒にレースするときには、出来ればミスはしたくないものです。かといって、必要以上にのんびりレースすることもイヤでしょう。そんな状況でレースをすると、集中力が高まるでしょう。


女子



女子の走順は、それなりに考えたものにしたつもりです。
結果はともかく、リレーを楽しく走るためには、前後の人を意識した時にプラスの作用があることが重要です。
全日本リレーでは、日本代表クラスが沢山いるので、相手と競ることを意識しすぎるといいことがありません。
選手権クラスのリレーが最初で最後になるかもしれない角田さんには、前の走者と後ろの走者を意識できる2走を走ってもらおうと考えました。ちなみに、角田さんはリレー慣れしてきたら1走かアンカーがいいと思っています。(集中時のナビゲーション力がとても高いので、プレッシャーが大きくて集中することを余儀なくされた方がいいかもしれないから)。
今回の場合には、幸村さんには1走が向いていると思いました。今回のように明らかに格上の選手がいる場合には、他の選手との順位差を意識しないことが重要です。幸村さんのレース中の回想を聞くと、山の中で会う競技者を順位差のつく存在として意識していない様子があって、今回のような場合にはうってつけかなと思いました。
臼倉さんは3人の中で最もレースへの入り(特に1〜3ポ)が巧く、さらに整地された道でのスピードは僕より速いかもしれません。ので、幸村さんや角田さん(特に角田さん)が後ろに臼倉さんがいると思えば安心できる点を重視して、臼倉さんを3走にしようと思いました。


なお、もしもインカレリレーに出走できる場合はこの走順じゃなく組むと思います。大学が違うので、いらぬ仮定ですけれど。


男子



男子については走順は選手に任せましたが、それは僕と三上君が1走になることが予想できていたからです。
小松田君、阿部君、丸藤君の3人(現役生)がリレーの醍醐味を味わえるように期待して、1走をOB達で走れることがいいと判断していました。
岩手県の男子の場合、4年生の時にオリエンテーリングが劇的に早くなる経験を味わう人がとても少ないと感じています。関東の学生に比べるとレース数が少ないため、ナビゲーション能力を高める機会が少ないことが影響しているのではないかと思います。また、スピードやスタミナをアップさせるトレーニングを行っても効果を実感する機会が少なく、トレーニングを続ける動機を持続的に持つことが難しいのだとも思います。
だとすると今回のような場では、スタート前の緊張感とかレース中の楽しさとかを味わうことが重要かなと思います。普段よりも情動が大きくなるように仕向けることで、オリエンテーリングの準備をもっと積極的に行えるようにと考えたのです。
なので、同じチームの丸藤くんと阿部くんには、「8ポ注意」というシンプルなメッセージを伝えて、予期する楽しさを大きくするように仕向けました。丸藤くんも阿部くんも、「注意」というメッセージでナビゲーションの細かさを高めることができる選手ですから、8ポの難しさを楽しむことができると期待したのです。実際どうだったかはきちんと確認できませんでしたが、大きくミスせずに帰ってきたので一安心しました。
小松田君に対しては、僕が三上君より早く帰ってくることで小松田君に「攻める楽しさ」を味わって欲しいと思っていたのですが、僕が自分で考えているよりもレースが遅く、三上君が素晴らしいレースをしたので僕の計画は未遂に終わりました。僕がもっと精進せねば。
及川君には、岩手県チームのポイント取得へ向けて一緒に頑張ろうと計画していたのですが・・・ホントにゴメンナサイです。三上君は秋のレース結果を見ていてとても早くなっていたので、1走で力試しをして自信をつけて欲しいと思っていましたが、僕の予想以上に早かったです。素晴らしい!

長々と書きましたが、そんな意図を持って挑んだ今年の全日本リレー*1でした。来年は石川県!