コンプライアンスよりもコンコーダンスで

そもそもコンコーダンスとは、調和を意味する言葉。
医療とか福祉の業界でコンコーダンスという場合には、患者の価値観やライフスタイルにヒューマンサービスが調和する事を意味する。
コンコーダンスの考え方は、コンプライアンスよりも患者よりの考え方。
コンプライアンスが救急/急性期に必要かもしれないけれど、回復してきたらコンコーダンスの考え方へ脱却する事が必要だ。
たとえば歯磨きをする回数。ほとんどの人は、虫歯を回避する最適数と考えて歯磨きをしているわけではない。
「歯磨きを忘れない自分がかっこいいと思う」とか、「歯磨きをすることで爽快感を得られる」とかいった、情動に基づいた行動選択をしている例がある。

人の行動は、権威者に言われて出来るとは限らない、のです。
医者に説教されようが、看護師に嫌味を言われようが、自分でやろうと思わないとしないものだと思う。

だから、患者の価値観や感性に合わせていくしかない。
コンプライアンス(遵守)で行動を促進するよりは、コンコーダンスで行った方がお互いに心地いい。
そんな話です。