自殺者3万人という現実

ちょうど今、NHKで「日本のこれから」という番組が放送されています。
テーマは、自殺をどのように減らす事ができるかということ。
1年で3万人が自殺するという現実。東京ドームに埋まる人数が2年でまるごと自殺するとか、僕のふるさとの町の人口が2年足らずで1人もいなくなるとか、そんな数字。


むかしは、僕は自殺するという事が理解できなかったし、問題の根底にある要因がよくわかっていなかった。
まだ分からない部分もあるけれど、前よりは少し判る気がしてきた。
経済的な事情が絡んで自殺するケースが多いと聞いているし、実際問題、そうなんだろうと思う。
日本では、仕事をすることに対する価値づけが高すぎると思う。
仕事やお金に付随する人間関係が、制度的にも心情的にも多いのだよね・・。


自殺を考える人に対する支援で必要な事って多くあると思うのだけれど、
一つは、仕事を失ったりお金を失ったりした人が友人や家族を失う事のないような支援が必要だと思う。
例えば、連帯保証人制度で家族が連帯保証人になる場合だと、もしその仕事が破綻すると、家族みんなが負債を背負ってしまったり、破綻する前に離婚したりすることで負債を負わせない代わりに家族関係が破綻してしまう。
これでは、お金と同時に安心な人間関係も失ってしまう。それじゃあイカンと思う。
なんとかなりませんかね。


次の一つは、悩んでいる人を支援するシステムが不十分である事。
精神科医には、ソーシャルサポートを求めるのは酷だ。
だから、精神科医の開業の際には、PSW(精神保健福祉士)の配置が必置要件になるといいと思う。
あとは、精神科専門訪問看護ステーションにはPSW配置加算を置くというのもいいと思う。


あとは、保健師や看護師を含む多くの人が、自殺やうつについてきちんと知るべきだと思う。
うつ病や自殺の事、もう少し罪悪感なく話せる(相談できる)ようになるといいのに。


一応僕もメンタルヘルスに関わる人間なので、何かできることはないか、と思う今日この頃です。