新年 なのにPerfumeの話題
2009年1発めの記述は、perfumeです。
いつかperfumeについて書こうと思っていて、ずーっと書かないでいました。
んで、紅白に出場したのをきっかけに、書くことに。
そもそも僕はテクノが好きで、高校時代に電気グルーヴを紹介されて以来、無駄の少ない面白さ（とでも言うのかな）をときどき聞いています。*1
現在はperfumeにテクノの現在形（または、応用形）のひとつを見ることになりまして、でも友人etc.からはperfumeについて好意的なコメントが少ないので、どういう風に書こうかを思案していた、そんな次第です。
最初に、書こうとしている事のあらすじを紹介しますと、perfumeのパフォーマンスは好きだが紅白での演出への満足度は低いということです。
さて、僕はperfumeの楽曲は好きです。というか、同じ中田ヤスタカ印のcapsuleの頃からサウンドが好き*2なので、つまり中田サウンドが結構すきなのです。軽妙で力が抜けていて、わかりやすいブレンドによるサウンドは、ときどき聞くのにいいなぁという感じです。なんていうか、サウンドクリエイターとしての好奇心のまんまに楽曲を出している感じが、知的な意味での若さを感じるのです。
ところで、僕が聞くperfumeに対する好意的でないコメントのいくつかは、以下のとおり。
・てゆうかかわいくない
・無機質な感じがする
・口パク疑惑が強い、っていうか口パクなんじゃ?
というわけでして、これらはまさに（その人たちにとっての）妥当な指摘だと思うわけです。
例えば、perfumeの楽曲をJJとかCancamあたりのモデルさんがパフォーマンスすることになったら、それはそれで有機的な感じがしちゃうと思うし、そしたらポリリズムみたいな曲は歌えないと思うのですよね。
音楽としての完成度の高さを求めているけれど、別に性や恋愛感情の対象を求めているわけではないと思うので、まぁ・・むしろ、万人が求めるリアルな恋の対象になってちゃいけないと思うのですよね。。
それから、無機質な感じがするっていうのも、たぶんシンセ音とかに基づくものだと思うし、テクノ全般のことである可能性が高いので、ここでは省略します。
んで、今日の本題。
PERFUMEの楽曲は、録音した彼女達の声に対してAutotuneをかけて、ハモリや音程の調整をかけているという特徴があります。言ってみれば、カラオケでかかっている自動ハモリ機能の発展形。だから、映像と音楽は別々に作られてひとつのパッケージの中に入って販売される、そんな印象になります。だから、DVDとかプロモーションビデオで口パク映像っぽくなるのは仕方ないと思うのです。本人出演によるプロモーションビデオ、という感じ。
んで、音楽番組でどうするか。そんな興味があったので紅白歌合戦でのPerfumeのパフォーマンスを見たのですが、たぶんサビ部分はマイク入力をカット（口パク）していて、その間を生歌にしていたのだろうと思いました。
その辺りをどうやってパフォーマンスとしてＯＫにするかっていうのは、たぶん感情とのせめぎあい。
僕は、紅白で口パク部分があることは、うーん、正直言って嬉しくなかった。僕個人の期待は、リアルタイムでのAutotuneをしてもらうことだった。たぶん可能だと思うし。それか、またはライブ向きの演出や編曲をするとか*3の工夫も出来たはず。
例えばEXILEはパフォーマーとヴォーカルに分かれているわけだし、同じ中田ヤスタカプロデュースのcapsuleではヴォーカルがいてライブをすることも可能なのですから。それに、たぶん、perfume自身も歌とダンスを両立される事ができると、思うよ・・。
ちなみに、同じ紅白歌合戦でenyaの曲が流れていたのも、何かの縁なのでしょう。
enyaの曲も、一人ハモリ現象を生み出すためにデジタル技術を多用していますし、紅白歌合戦で使われていた映像と音は合ってなかったですし。だから、perfumeに限った話じゃないし、別に目くじら立てるほどのことではないのだけれど。。
NHKと中田サンの話し合いがあまりなされなくって、こうなってしまったのだと思うのですけれど、ＮＨＫについての不満がひとつ。
NHKは番組の最中に紅白歌合戦の舞台裏を紹介し、生演奏するバンドがいることを見せていて、「いかにも全部生演奏でやってます」的なことをわざわざ紹介していました。そのおかげで、perfumeとenyaとその他一部の演出に、僕は不満を持ってしまいました。「舞台裏にも生演奏バンドがいて、生音を届けていますよ」っていうアピールは、perfumeとenyaなどの演出と矛盾しているわけですよ。だから、そんな紅白歌合戦で口パクされちゃ困ると言う人が出てきても不思議はないと思うし、僕もその一人なのです。僕は、普段のPerfumeのパフォーマンスには文句を言わないが、紅白でのパフォーマンスに納得しがたいものを感じているわけですが、それは、たぶん僕自身が「紅白歌合戦はライブの集合体」と思っていて、平等＆公平なやり方のモトにライブが進むと思っているからなのです。SMAPの中居くんの声がＣＤでの声よりも明らかに音程のズレがあったとしても、ＳＭＡＰのステージはアレでよかったわけですよ。アーティストそれぞれの演出の都合があってもいいのだけれど、もしそうなら、perfumeは口パク部分ではマイクを持たないとか、ヘッドホンセットになったマイクにするとか、そういった配慮もしていいんじゃないだろうか？って思ったデス。
テレビでのライブは、パッケージとしての完成型を求めるのか、ライブとしての臨場感を求めるのか、っていう面倒なバランスが必要なんだろうと、思いましたですよ。
くどいようですが、中田ヤスタカサウンドとperfumeについては、結構好きなので悪しからず。
