ワーキングプア問題と医療を考える

貧困率*1が15%を超える日本*2
management業務やagent業務が増え続けることによる、中間コストの増加が結果的に貧困層の拡大を招いていると、僕は思っています。
どうしたらいいんだろう?と思うことが多いです。


とりあえず農協でも解体するか、なんて本気で思ってみたりしますが。




さて。
日本で、医療に関わる仕事をしている自分にとっても、対岸の火事とするわけにはいきません。
なぜかというと・・・
日本の医療システムは、DPCやDRGなど、米国的な方向を向いています。
これらの米国的医療システムは、マネジメント業務が存在して初めて機能するシステムです。


米国は、医療費を抑制しようとして今のシステムにしたはずなのに・・
結局米国の医療費は、日本でかかっている医療費に比べて、人口あたりの金額でも高くなっています。
看護師という立場で言うと、米国での看護師の業務はmanagementへ大きくシフトしました。
介護や介助に関する業務には別な資格者が入り込み、医療にかかわる治療状況の管理が看護師の業務になってきています。
その結果米国では、人材不足に伴う看護師の給料の高騰となって表れているように見えるのですが。
(ただし地域(在宅)の領域ではナースプラクティショナーの給料はそれほど高いとは言えません。訴訟のリスクなどを考えると、2倍くらい給料をもらっていてもよさそうな水準でした。)


さて、日本ではどうなりますか・・。

*1:労働者人口に対する貧困者数の割合

*2:OECDの2005年のデータに基づいています