がん看護学会で真田先生と日野原先生の話を聞く

がん看護学会@東京国際フォーラム

あまり期待していなかったのだけれど、多くのことを学べたいい時間だった。
特に印象に残っている経験は、東京大学の真田先生がじょく創ケアに関する研究の講演を聞いたことと、聖路加国際病院の日野原先生の愛について講演を聞いたこと。


真田先生の講演を聞いて感じたのは、じょく創ケアと一口に言っても研究の積み重ねには終わりがやってこないもので、幾重もの研究の積み重ねで今日のじょく創ケアが成立してきているのだということ。
幾重にも、といった研究には、たとえば
・海外で用いられているスケールを訳すこと(じょく創の予測に用いるアセスメントスケール)
・そのスケールが有益なものかどうか検討すること(ROC曲線を描いて信頼性と妥当性の評価をしていた)
・日本と海外でのじょく創の成因差を知ろうとすること(質的に分析していた)
・じょく創の成因となる「圧迫」の程度を評価できる機器を提案すること(体圧測定機)
・じょく創のにおいに着目し、じょく創の周囲のケアの方法を比較すること(消毒を目的とするのか清潔を目的とするのか保湿or乾燥を目的とするのかを比較していた)
などなどがあった。
なるほど、と理解できた。


一方で、日野原先生の講演は、まじめなテーマだけれど愉快なものだった。
96歳になろうとする人が10年先のスケジュールを書き込める日記帳を持ち活用しているんだから、すごいっす。
ある意味、生きる行為に対するパラダイムシフトだなぁ。と思った。
(日野原先生は老い先何年って考えるんじゃなくて、日々の積み重ねを大切にしようという行動をしているように見えた。演繹的ではなく帰納的な生き方だなぁと。)


がん看護学会、参加してよかったです。