ADHDの原因遺伝子発見か

ADHDに原因遺伝子/琉大 成富教授ら発見

 遺伝学分野を研究する琉球大学医学部の成富研二教授、要匡助教授、柳久美子助手の研究チームは、このほど注意欠陥多動性障害ADHD)の原因とみられる遺伝子を発見した。遺伝子を突き止めたのは世界初で、近く米医学誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・メディカル・ジェネティックス」に発表する。  ADHDは、知的な遅れはないが、落ち着きがなく、人の話を最後まで聞けないなどが特徴の発達障害男児の発症率が女児の八倍であることから、性染色体のX染色体に原因があると考えられていたが、明確にされていなかった。  今回の発見で医学レベルでの精密な診断ができる可能性が高まり、対症療法への道が開ける。  アメリカの研究チームの調べでは、思春期までに、5―10%の子どもが発症する。世界中で研究されていたが、原因があると思われる遺伝子の大まかな位置の推定にとどまっていた。  成富教授らは、遺伝子異常によって低身長などを引き起こすアーシュコッグ症候群とADHDを併発している男児二人のX染色体を調べた結果、FGD1という遺伝子に共通して異常が見られることを発見。同遺伝子がADHD発症に深くかかわっている可能性が高いことを明らかにした。  成富教授は「世界中の研究者の貴重な情報の一つになると思う。治療への突破口になってほしい」と語った。

遺伝子が特定できると、たしかにいいと思います。
もう少し治療がすすむことを期待します。