welfareとcohesion

岩手県立大学の新学長、谷口誠先生の講演会。
いろいろな話を聞いた。


「日本は少子高齢社会の行き着く先、人口減少社会というフェイズに入った。国民総生産という考え方で国全体の幸福を測定する方法では意味がなくなる。」
−確かにそのとおりだと思います。社会としての豊かさは必ずしも個人に還元されない。


「医療や福祉サービスにおいて、welfareという考え方からcohesionという考え方にシフトする必要がある。阪神淡路震災のときにお金持ちもそうでない人もみんな1箇所の体育館にまとまっていたこと、これは海外のひとにとって驚きだった。日本の社会はそもそもcohesionが強く、市民レベルではcohesionが強い。」
−この発言の後、医療や福祉のサービスがcohesionでなくwelfareに基づいていることを指摘している。確かに日本の医療も福祉も、地域に結びついた生活をイメージすることが大事なんじゃないだろうか。


「大学で知的生産に関わる人には、インセンティブが大事。例えば7年に1回のサバティカルイヤーの創設などがそうだ。」
北京大学の例を挙げていました。インセンティブをもつことはとても重要だと思う。


まぁ色々なことを聞きましたが、いずれにせよ興味深いことの多い時間でした。