DVD:星に願いを。

昨日は、DVD「星に願いを。」を見ました。
(以下、ネタバレありますので先に作品を見たい方はご注意ください)


視覚を失った方とその担当看護師の話。
竹内結子出演映画で、似た系統の話に「黄泉がえり」「いま、会いにゆきます」がありますな。)
見た動機には、情熱大陸(28日ごろのBlog参照)を見たあとだったことも関係していると思います。


先に挙げた2つの作品も含めて、これらの映画のテーマの一つは、「会うことで別れを受け入れる」ことのような気がしました。


今回の「星に願いを。」の場合、死んでしまった人が数日間だけ蘇り、思いを寄せていた担当看護師の元に現れようとします。
しかし蘇る条件として、死ぬ前の自分として登場することはできないというルールがある。
ので自分の思いをなかなか伝えることができない。
そんなお話でございます。


映画中での竹内結子(看護師の役)の言葉を借りれば、
誰かが死ぬっていうのは
「記憶にはすごく鮮明に残っているのに、もう会えない。」ということであるわけです。
じゃあ蘇った人は、残された人に何をするのか?


作品中では、蘇った彼は、遺言を残して彼女に保険金を渡そうとします。
けれど彼女には心情的に受け入れられない。
そこで彼は、日記の朗読をすると称して二人の思い出を伝えていくことにします。すると、それが彼女の気持ちに届いているようだった。


「死んだらもう会えない」という事実を変えることはできないけれど、それまでに積み重ねてきた記憶をもう一度辿るということが、最もその人の死を受け入れるために必要なことなのだろうと思いました。
(実際の作品中では、会うというかなんというか、彼女が彼の存在に気付く時がやってくるのですけれどね。)


黄泉がえり」「いま、会いにゆきます」は残された側の視点で描かれていて、この作品では先に逝ってしまった側の視点で描いている作品でした。


なお、蘇るときの声や設定が、いかにもインチキ臭いです。けど、僕にはその方がかえってよかったです。